たたりじゃ、たたりじゃ

村の長老が言う「たたりじゃ、たたりじゃ」

もし、どうしたんじゃ、そこな童は。
眼も爪も真っ赤に染まって、獣のにおいがまとわりついておる。
よもや、おぬし、禁を破って山の祠に入ったのか。
この痴れ者が!
いかん。いかんぞ。村の衆、塩と湯を持ってまいれ。ありったけじゃ!
この童はわしの家へ。若い衆は近づくでないぞ。穢れが移る。
たたりじゃ。たたりじゃ。大神様がお怒りじゃ。
森が騒いでおる。皆、覚悟せい。今宵は眠れぬぞ。

悪役が悪神の降臨に際して言う「たたりじゃ、たたりじゃ」

さようでございます。勇者様。
この封印を壊せば伝説の宝剣があなた様のもの。
恐るるには足りません。勇者たるあなた様にこそ宝剣を得る資格がある。
さあ。さあ。いざ!
おお、おお、封印が解かれてゆく。
おお、おお。はは、ふはははは!
騙されたな勇者よ! きゃはははは!
たたりじゃ。たたりじゃ。たたり神様のご降臨じゃ!
世界がたたりに満ちていく。ことほぎたまえ、たたりの渦に世界は堕つ!

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作者 石津度々 @doudouishizu

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